売上につなげる表現力が強み!インハウスデザイナーで修得した「デザインの力」
こんにちは。LANCER UNIT(ランサーユニット)note編集部です。
ランサーユニットで活躍するクリエイターのインタビュー。今回ご紹介するのは、インハウスデザイナーとして、さまざまな飲食系ブランドに携わってきた小松鮎奈さんです。
小松さんは紙媒体のデザイナーからスタートし、販促やWebディレクション、そして店舗づくりまでトータルにブランディングしてきた経験を活かして独立されました。
現在はグラフィック・Webデザインを主な業務として活動されています。そんな小松さんに、過去の経験談から現在のお仕事まで、詳しくお話を伺ってきました。
ー まずはご自身の紹介と、独立された経緯を教えてください
9年ほどインハウスのデザイナーをやりまして、独立して3年目になります。インハウス時代は、飲食系事業会社で紙モノのデザインやWebのディレクション、広報・PR的なことにも携わっていました。フリーになってからデジタルハリウッドに半年通ってWebの勉強をし、もともとやっていた紙媒体に加えてWebのデザインも行なっています。
会社員時代、Webはデザイン監修が中心のディレクションだけで。WordPressの更新程度はやっていましたけど、制作はしていなかったんです。楽しかったので実際に作りたいという気持ちもありましたし、フリーランスだと紙だけじゃ厳しいかなっていうのもあって(笑)
ー いちばん得意にされていることは何ですか?
基本的には、紙もWebもデザインできることでしょうか。それによりトータルにブランディングを行なえます。最近、コーディングは外部の方にお願いすることが増えたんですけど、自分でコーディングもしますので細かなところにまでこだわって世界観を作り上げることができると思っています。
また、飲食系の会社が長かったですし、飲食店の立ち上げに当たってどんな制作物が必要か、売上のためにはどういうデザインにしたらいいか、ということも一緒に考えていきます。「飲食店の利益ってこうやって出していくといいよね」「どうしたら改善できるかな」ということにもそれなりに知見があって。普通にただデザインするだけというよりは、売上や利益を念頭に置いてデザインができると思っています。
ー インハウスデザイナー時代のご経験はどのようなものでしたか?
学生のときはデザインではなく美術・アート的なことを学んでいたので、未経験というかたちで食に関する事業会社にデザイン担当として就職しました。そこで先輩に全部教えていただいて。その後、転職して全部で3社経験しました。すべて飲食系でしたね。
店舗デザインにも関わらせていただいて、楽しかったです。海外出店のときは大変でしたけど。台湾だったんですが、言葉の通じない施工会社さんとのやり取りがかみ合わなくて…。完成して現地から写真が送られてきたとき「全然違う!どうして?」みたいなことが起きたり、天板がまったく別の色だったり(笑)
もちろんやり直しをお願いして、最終的にはうまくいったんですけどね。そんなことも今はいい思い出です。
ー 独立されてから印象に残っているのはどんなお仕事ですか?
会社員時代は飲食ばかりだったこともあって、フリーのアパレルデザイナーさんのお仕事が印象的ですね。オーダーメイドやセミオーダーでお洋服のデザインをされている方で、そのWebサイトとパンフレットのデザインをご依頼いただきました。
飲食店だと売上などを重視しなければいけませんが、個人の世界観を反映するのがメインで。デザイナー同士のインスピレーションや刺激がありました。新しい世界を知ることができて、とてもいい経験になりましたね。
ー ランサーユニットでの初めてのお仕事は何でしたか?
ランサーユニットのことはデジタルハリウッドの卒業間近の時期に知って、メンバーを募集していたので応募しました。本や音楽・映画をレンタルしている店舗さまの案件が最初だったと思います。ポスターなどの販促ツールを制作したのですが、すごく楽しくやらせていただきました。
キャンペーンに合わせてベースのデザインを作って、サイネージ用、POP用などいろんなサイズに展開します。実際にお店へ行くとそれが至るところに貼ってあって。自分の制作物が実際どうやって使われているのか見られるのはうれしいですね。もちろんWebも楽しいですけど、やっぱり紙の仕事って楽しい。
ー 現在はランサーユニットでどんなお仕事をされていますか?
今は4社と契約させていただいています。今ちょうど動いている案件だと、モバイルオーダーのサイトですね。スマートフォンでテイクアウトやイートインの注文を受けるWebサービスです。違うものもありますが、やはり飲食絡みのお仕事はたくさんいただきます。
最近はデザインに専念できるチームに参加させていただくことが多くなってきました。もちろんコーディングもやりますが、もともとデザイナーなのでありがたいです。
ランサーユニットとはまた別のチームでアートディレクターやライターをアサインしているクライアントがいて。この場合はチームにコーダーさんがいるので、私はデザインだけをやらせていただいています。バックエンドのことを気にしないでデザインに専念できますね。
ー 小松さんは東京在住ですが、違うエリアのお仕事もありますか?
今は東京以外に九州や四国のクライアントとお取引しています。前に北海道の企業さまとつながったこともあります。いずれも基本オンラインのやりとりですが、都内のクライアントもほぼオンラインなので感覚は同じですね。やりにくさはまったくなかったです。
コロナ禍になる前は、週1回ペースで顔を合わせてミーティングするクライアントがいましたが、やはりご時世から基本オンラインに。そうなってみると、頻繁にコミュニケーションが取れるので逆に便利だと思います。SlackやZoomなどを使っているので対面に近い感覚でコミュニケーションが取れています。
ー ランサーユニットの魅力やメリットをどんなところに感じていますか?
まずは、営業しなくてもお仕事をいただけることですね。ありがたいことに、ほとんど自分で営業活動をしていなくて。こうして仕事が安定して回っているのは、ランサーユニットでお仕事をいただいていることが大きいです。
もうひとつは「守られている」感というか。やっぱり完全にフリーで「はじめまして」のお客さまとやり取りしていくのはいろいろ大変なこともあるので、間に入っていただいている安心感がありますね。稼働状況を定期的に確認してくれたり、トラブルがあったときに対応していただけたりもするので。
一度こんなことがありました。
通常は編集可能な状態のデザインデータってお渡ししないじゃないですか。でも「他の案件に使い回したいのでデータをください」とおっしゃるクライアントがいて。できれば避けたかったんですけど、お客さまが言うなら…ということでお渡ししたんです。今後こういうことが続くのは困るなと思い、ランサーユニット相談して、そちらから伝えていただきました。
業務委託契約は結んでいましたが、そこに関する要件が入っていなかったんですよね。 その後、ランサーユニットの担当者が契約書の雛形にも追記していただき、きちんと対応してくださいました。ちゃんとサポートしていただけるので安心できます。
ー 小松さんのこれからの展望をお聞かせいただけますか?
デザイナーになってからそこまで長い時間が経ったように思わないんですが、最初と比べると本当にいろいろなツールややり方が登場しました。業務は平面からWebに広げましたけど、まだこれからも3Dや動画など、新しいツールを使ってデザインをしていけるようになりたいと思っています。
また、会社としての組織化も進めたいと思っています。夫とふたりで法人として活動していますが、今はひとつの会社でそれぞれ完全に別のことをやっています。コロナ禍のためできなかったんですけど、スタッフを増やして会社としても成長していけたら、と考えています。
ー 最後に、ランサーユニットを検討している企業さまにメッセージをお願いします
社内デザイナーのいるインハウスを抱えた事業会社は皆さんお忙しくて、外注に出すこともあると思います。そんなときは、ランサーユニットのような仕組みを利用した方がいい、と伝えたいです。
デザイン事務所などに発注するよりも気軽に、そして柔軟に発注できて、ちゃんとクオリティの高いものが上がってくるというのは、すごいメリットです。
私も会社員のときは発注する側でしたけど、「こんなサービスがあったらよかったな」と今になって思います。欠けているところだけ補えるというか。
ちゃんと営業さんが立っている制作会社も安心感がありますけど、そのぶんコミュニケーションコストや時間がかかったり、「ちょっと違ったなぁ」とか「打ち合わせではあんなに軽快だったのに、返事がなかなか来ない…」なんていうこともあったりすると思うんです。
それに対して、ランサーユニットの場合はSlackなどのツールで制作者と直接やり取りして、早くそして良いものが仕上がります。リソースが足りてない企業さんにはすごくおすすめしたいですね。
取材・文/BBQ-john.inc 篠田由美子