「お客さまに貢献したい」目標達成に向かって並走するクリエイター
こんにちは。LANCER UNIT(ランサーユニット)note編集部です。
シリーズでお届けしている、ランサーユニットで活躍中のクリエイターインタビュー。今回は、Webクリエイターの佐藤陽介さんをご紹介します。
Webサイトのデザイン制作はもちろん、LP・バナーなどの広告や動画、印刷物の制作など、幅広い領域で対応できる佐藤さん。実際の制作作業だけでなく、情報設計(Information Architecture/略称:IA)を得意とし、しっかりと戦略を立てて販促活動全体の設計を行えることが強みです。
これまでの歩み、そして何に喜びを感じるのかなど、クリエイターとしての思いをじっくりお話ししていただきました。
ー 自己紹介と、ご経歴をお願いします
2020年から「.petaBite(ドットペタバイト)」という屋号で個人事業主として活動しています。個人から企業さままで、BtoC、BtoB問わず幅広くお仕事をお受けしています。
独立する前は自社サービスを販売する会社でWeb制作を担当していました。
Webサイト、LP、セールスレターなどのデザインからコーディング、動画編集、セールスレターや代表ブログのライティングなど、ひと通りのことを学ばせていただきましたね。
4〜5年勤務したなかで、未経験から始めてWeb制作をゼロから学び、かなり幅の広い業務に関わらせていただきました。今、独り立ちしてお仕事ができているのは、その会社のおかげだと思っています。
ー 独立されたきっかけはどういったものですか?
もともとは「Webに携わる仕事がしたい」という動機で入社しましたが、インハウスの制作をするなかで「もっと多くの人に自分の価値を提供したい」「もっと多くの業界を知って、提供できる価値の幅を増やしたい」という思いが大きくなっていきました。
もちろん自社の商品を売っているときも、売上があがったり感謝の声が聞けたらうれしかったです。でも、もっと自分が体得したスキルやノウハウをたくさんの人に役立ててほしいと感じ、個人で仕事を取るようになりました。
そしてリピートしてくださるお客さまが増えてきて、ある程度土壌のようなものが整ったので、退職して個人事業としてやっていくと決めました。
ー 幅広い対応領域のなかで、いちばん得意なことは?
領域の幅も強みのひとつだとは思っています。
対応できることとしては、企業サイトや店舗サイトなど、さまざまなWebサイトのデザインから実装までを行ない、キャンペーンページやLP、セールスレターなどを一貫して制作することも可能です。
ロゴや名刺、パンフレット、メニュー表などの印刷物も経験してきましたし、マーケティング分野も対応できます。現状分析、目標や課題策定、ポジショニングマップやカスタマージャーニーの作成、施策提案・実施なども行っています。A型でかなり細かいので、ディレクションも問題ありません。
ただ、最も得意と言うと、こういった個々の制作というよりも情報設計(IA)だと思っています。すべての業務の上流部分から携わって効果的な制作につなげられること。
まずはお客さまが何を求めているかをヒアリングして、それをもとにどんな制作物を用意したらいいのかを考えます。それが例えばWebサイトであれば、課題や目標に対してどう落とし込むかを設計する“IAありきの制作”がアピールポイントになりますね。
ー ただ作るだけではない、ということですね!
独立後のクライアントワークで感じていることはありますか?
コミュニケーションを取ることは得意でしたし、いろいろな方と関わりたいと思って独立したこともあるので、さまざまな業界や業種のお仕事ができるのはとても刺激があります。やりがいと楽しさを感じますね。
ただ、以前のように自社媒体ではないので、常に責任の重みを受け止めています。会社員であればミスをしても上司がフォローしてくれますが、個人だとそうはいかないので。しっかりやり遂げる、責任を持ってコミットする、そこはとても意識していて、結果につなげる責任を感じながら取り組んでいます。
ー スキルアップのためにやっていることはありますか?
学生の頃から、RSSを利用して毎日20〜30本ほどの記事を読んでいました。Web制作に関わる記事で知識を得ることはもちろん、経済やエンタメ、ガジェット系など、いろいろな引き出しを持つためにジャンルを問わず読み漁っていましたね(笑)
さまざまな勉強をしてきたことは自分が培ってきた財産だと思っていて、現在はどちらかというとアウトプットに重きを置いている段階です。
でもWebは技術の進歩がすごく早いので「このスキルは覚えておこう」と意識しながら、今でも1日に数本は必ず読むようにしていますね。
ー 普段はどのようにお仕事を獲得しているのですか?
独立当初は、会社と兼業でやっていたクラウドソーシングでリピートいただくようになったお客さまからと、紹介でつながった制作会社さんからの案件が中心でした。
現在はそこからさらに紹介で広がりましたし、ランサーユニットのお仕事、そしてクリエイターのコミュニティで知り合った人たち数名と大きな企業さまからの案件も受けています。
コミュニティでは運営側の方にお仕事の話をいただいて。最初はお手伝いというかたちだったんですが、一緒に法人を立ち上げるほどになりました。
いろいろと行動した結果として今があると思いますが、本当に人とのつながりは大切だと実感しています。感謝していますね。
ー フリーランスとして心がけていることはありますか?
「どうすればお客さまに貢献できるか?」は、常に考えています。
例えばWebサイトを作りたいというご依頼をいただいても、現状の課題や目的を踏まえて分析すると、別の施策を行なうべきだ思うこともありますよね。
その場合、まずご希望しているWebサイトの費用対効果を数値化して、提案したい施策の効果と比較して判断を仰ぎます。なので、お客さまの希望とは実際に作るものが異なることもあります。
あとは、できるだけ依頼主と外注先という立場ではなく、お客さまの会社の社員のようなスタンスを心がけています。やはりお客さまのことを理解しなければ良い結果は出せませんので、できるだけ壁をなくして同じ組織のメンバーのように接するよう努めます。
人や社風にもよるので、塩梅は難しいですけど(笑)
また、ただ制作物を納品するのではなく、担当者の方や企業さまにナレッジを残すことも大事だと思っています。
例えば自分との契約が終了したとしても何かを残して、少しでもお客さまの成長につながればと。制作の経緯だったり、ノウハウやデザインの知識だったり、しっかりとお伝えするようにしていますね。
ー コミュニケーションなどで気をつけていることはありますか?
やり取りをテキストに残すことでしょうか。
ミーティングやオンライン通話などで進行していると必ず認識の相違が発生するので、打ち合わせ終了後に内容をテキスト化したり自分で議事録を取ったりしてお送りするようにしています。
ミスなく進めるためもありますし、個人と企業さまの不要なトラブルを防止するという意味でも徹底していますね。
また、情報を伝えるうえで視覚的に理解しやすい資料や図などを用意することも心がけています。
今、打ち合わせの9割はリモートです。画面共有はできても情報を100%正確に伝えることは難しいので、できるだけ情報をクリアにして齟齬なく進められるように。
必要があれば出向いて対面で打ち合わせもします。地方のお客さまであっても、ご希望があったり、対面で話すべきだと感じた場合は出張させていただくこともありますね。
ー お仕事で印象的なエピソードを聞かせていただけますか?
兵庫県の整骨院さんのWebサイトをリニューアルしたお仕事がとても印象深いです。
クラウドソーシングの案件で、最初はWebサイトのメインビジュアルを作ってほしいというご依頼でした。でもお話を伺ってみるとそれでは解決しないと感じて、Webサイトのリニューアルをご提案させていただいたんです。
整骨院や整体などの店舗が専門のWeb制作業者さんが作ったWebサイトで、管理費を月額1万5000円支払っているとのことでした。それなのに月間アクセスが10件程度で、予約も0件のまま1年経過していて。そこで、メインビジュアルだけ変更しようとクラウドソーシングを利用されたと。
なんとかしてあげたい気持ちで、周辺の競合リサーチから始めて予約されにくい理由を分析し、その整骨院さんの強みやセールスポイントをまとめました。メインビジュアルの変更だけでは状況が改善しないことをご理解いただいて、お支払いを分割にしたうえでWebサイトを作り直す提案を受け入れてくださいました。
結果的に、多いときで月間の新規アクセスが5000件ほど、予約・お問い合わせも月20件以上に伸びたんです!
定休日も営業するほどになって店主さんが大喜びしてくださって。悩んでいたWebサイトでの収益が劇的に上げり、そこに自分が貢献できたということが本当にうれしかったです。ジーンとしましたね。
ー すごい成果ですね!
ランサーユニットではどんなお仕事をされていますか?
今までに3件ユニットメンバーとして稼働させていただきました。
現在ジョインしている企業さまでは、二次受けというかたちで受注したWebサイトのデザインをしています。毎週行なわれる定例ミーティングにディレクターさんと自分が参加して、どういったデザインにするのかをクライアントと直接やり取りしています。
最近のことですが、デザインの初稿提出の際にクライアントがとても感動してくださって。「こんなにすばらしいサイトになるなら、完成するまでこちらもがんばります」とおっしゃっていただきました。
自分でヒアリングからコンセプト設計まで力をいれて提案したものだったので、その結果が実ってうれしかったですね。
ー ランサーユニットの魅力をどこに感じますか?
フリーランスが企業さまとつながりを持てるという点だと思います。
大きい企業さまの案件はなかなか個人まで降りてきません。もともと勤めていたり、紹介していただいたり、人脈がなければ難しいです。
ですが、ランサーユニットではそういった企業さまとつながりを持つことができて、さまざまな制作で貢献する機会を得ることができます。これは大きな魅力のひとつだと思います。
名のある企業さまのお仕事をしたいと思うフリーランスにとって、ランサーユニットはとても大きな存在ですよね。
ー ランサーユニットの導入を検討されている企業さまへ、メッセージをお願いします
企業さまの課題にもよりますが、我々はただの外注ではなく、社員のような立ち位置で企業さまの課題解決や目標達成に向かって並走したいと考えています。
企業さまと外注の人間には壁ができてしまうこともありますが、ランサーユニットのクリエイターは皆、お互いに建設的な意見をフラットに交わせるような関係構築を目指していきます。そんなメンバーがほしいとお考えでしたら、ぜひランサーユニットを導入してみてください!
ー では最後に、佐藤さんのこれからの展望をお聞かせください
これからは、個人と組織の双方でさまざまな活動をしていきたいと考えています。
ひとりの稼働量には限りがあって、規模の大きい案件は難しいものがあります。各分野に特化したメンバーと組織を作り、適材適所で最大限のパワーを発揮できる仕事の進め方もしていきたいなと。
先ほど触れましたが、実際に制作をともにする方と法人を立ち上げて、そちらでは数ヶ月単位で動く大きな案件を行なっています。
自分は役員兼プロジェクトマネージャーという立ち位置で、主にIAのような上流工程が担当です。
個人で受けられる範囲は個人で、組織で貢献できる範囲は組織で、どちらでも変わることなく、これからも自分の価値提供を続けていければと思っています。
取材・文/BBQ-john.inc 篠田由美子