SNS運用を極めたワーキングママ!チームで働く楽しさを広げたい
こんにちは。LANCER UNIT(ランサーユニット)note編集部です。
ランサーユニットでは、たくさんのクリエイターが活躍しています。その魅力ある方々のインタビューを、シリーズでお届けしていきます。
第1弾としてご紹介するのは、主にSNS運営を中心としたWebマーケティングを行なっている矢野麻衣さんです。
東京在住でワーキングママとして起業した矢野さんは、デジタルハリウッド株式会社のご出身。14年間在籍したなかで新事業の立ち上げに関わるなど、多彩な経験をもとに独立されました。
現在は、オウンドメディアの企画・制作、SNS運営を軸にしたWebマーケティングなど、幅広い業務を請け負っています。働くお母さんとしてのバイタリティに富んだ活動、その背景を詳しく伺いました。
ー ご経歴を含めた自己紹介と、現在行なっている業務を教えていただけますか
デジタルハリウッド株式会社に新卒で入社し、14年間スクールの運営や新規校舎の立ち上げを経て、法人営業・クリエイターのマッチング事業に関わらせていただきました。結婚から産休・育休を経て、その後は時短で働いていましたが、だんだんフリーランスに気持ちが傾いていきました。
というのも、育休中にブログを書いたり、ライティングの仕事をしたり、Instagramの運用など、副業をしていた経験があったからだと思います。もともと家で仕事をすることに憧れていたのもありますね。
独立して3年ほどです。現在は法人化していて、主にSNSマーケティングの仕事を受託しています。一人会社なのですが、フリーランスで働いている何人かのパートナーさんと組んで業務を進めています。私にも5歳の息子がいるんですけど、ほとんどが同じような状況のワーキングママですね。
ー フリーランスになるまでの具体的なお話を聞かせてください
子育てと仕事の両立を考えたとき、やはり会社員はフィットしないな、と思いました。人によっては、仕事の時間を減らしたくてフリーになることもあると思うんですけど、私は逆で「もっと仕事がしたい」という気持ちでした。
会社員だと決められた時間にしか働けません。子育ての両立を考えて時短勤務で復職しましたが、夕方4時半に仕事を終えてお迎えダッシュの日々だったんです。フリーであれば、例えば子どもが寝た後など、時間に関係なく働けますよね。自分で時間をコントロールできることがいちばんのメリットでした。
そこに至るまでは、育休中の思いも背景にあります。SNSやブログはやっていましたが、どうしても“子育て”中心になるわけじゃないですか。それまで忙しく仕事をしてきたので、社会と切り離されたような気持ちになって。子どもだけと向きあい、ほぼ大人と話すことのない日々はつらかったです。
子供が1歳になり少し落ち着いた頃、デジタルハリウッドSTUDIOの『Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス』に通うことにしたんです。大変でしたけど、そこから「通うからにはやらなきゃ」という前向きな気持ちに。良いクラスメイトにも出会い、少しずつ社会とつながっていく感覚がありました。時間的にも体力的にもハードでしたけど、“やること”がある幸せを実感しましたね。人見知りなので一人でいることが好きだと思っていましたけど、違った(笑)
多分、子育て中のママはみんなそこにぶつかっているのではないでしょうか。
ー 子育て中の女性と一緒にお仕事をしているのも、その経験があってのことでしょうか
それもありますが、デジタルハリウッド在籍時代の仕事も関係していると思います。育休中に私が通った『Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス』は、子育て中のママさんに向けたコースなのですが、もともとそれを立ち上げたのは私なんです(笑)
そのとき私自身はまだ独身でしたが、子育てと仕事の両立についてずっと気になっていました。当時受講していたママさんたちは本当に一生懸命勉強していて。少しでも働きやすくなったらいいな、という思いがベースになっていると思います。
私個人のSNSアカウントはフォロワーも3万人を超えていて、正直その運営だけでそれなりに収入があります。それでも企業アカウントの運営を仕事として請け負っていこうと思ったのは、周りのママさんたちと一緒に何かをやりたいなと思ったからです。パートナーと組んで進めるやり方をしていきたいと。ビジネス面だけじゃなく、マインドの部分ですね。
ー お仕事のパートナーの方々について詳しく教えていただけますか?
今、7〜8人ほどいらっしゃいます。長くお付き合いさせていただいているのは、デジタルハリウッドの卒業生で、フリーのWebデザイナーやWeb系の会社を起こしている方。私が受講中に知り合った仲間とも一緒に仕事をしています。Instagramに載せる画像や広告バナーなどのデザインをしてもらっています。以前からよく知っていて、信頼できる方たちです。
あとはSNSがきっかけで出会った、全国にいるインスタグラマーママさんたち。Instagramアカウントを運用しているフリーランスで、ライティングに強い、写真が上手など、プラスアルファのスキルを何かしら持っています。遠方にお住まいなのでオンライン以外で会ったことはないのですが、リモート飲み会をやったりしますよ。報酬のやり取りをするので住所は知っていますし、プレゼントを送りあうような交流もあります。よく考えたら、ちょっと不思議ですよね(笑)
ー 会ったことのないメンバーとのやり取りに不安はないですか?
まったく知らない状態でいきなり仕事を頼むことはないですし、ある程度お付き合いをして、きちんとコミュニケーションが取れている方に声をかけますね。まずは自分のアカウントの仕事を手伝ってもらい、そこからクライアントワークを依頼するようにしています。
不安なのは私だけじゃないと思うんです。相手の方も私がどういう仕事をするのか気になると思いますし、相性もありますよね。仲が良くても仕事として成立しないこともあるので、トライアルじゃないですけど、お互いに試してみてから仕事をするようにしています。
また、リスクヘッジは常にしていて、万が一、パートナーの方が急に仕事ができなくなっても、カバーできる範囲内でお願いするようにしています。代わりにお願いできる人を考えておくとか、その辺りはかなり気をつけていますね。何があるか分からないですから。
私自身も、子どもが急に熱を出したりするとどうしても動きが鈍くなるので、念のためパートナーの誰かに頼めるようにしておくよう心がけています。
ー SNSマーケティングのスキルはどのようにして磨かれたのですか?
産休・育休中に立ち上げたInstagramのアカウントを、毎日毎日とにかくがんばった結果です。そのとき同じようにして努力しているSNS仲間とつながって、私も含めてみんなが軒並みフォロワー数3万人以上のアカウントへと成長させることができました。日々ずっと繰り返しさまざまなことを試しながら得た「どうやったら伸びるのか」という知見を活かしています。
このスキルは他のアカウントでも活かせる、という自信が持てましたね。少しずつ企業さまのSNS運用を受託しはじめて、いろいろな情報を集めるなかでさらにスキルアップしていきました。
ー 企業さまからの案件を得るために、どんなアプローチを?
SNSのフォロワーには多種多様な人がいて、そのなかには会社でSNS運用に関わっている方もいらっしゃいます。そこからPRのご依頼などをいただくことも多いんです。仕事の情報も発信しているので、「教えてもらえませんか」といったご要望もあります。そこから仕事に発展していきますね。こういった案件獲得の流れは、おそらくここ数年で加速したのではないでしょうか。
あとは、会社員時代にお付き合いのあった取引先の方がお声がけくださることもあります。もちろん、ランサーユニット経由でもご紹介いただきますし。ありがたいことに、今のところこちらから営業をかけることなくお仕事をいただけています。
ー ランサーユニット経由ではどんなお仕事をされていますか?
SNS運用や、Instagramに投稿する画像デザインなどのお仕事をいただいています。どちらも継続案件で、毎月数件のアカウント運営をしています。
SNS案件の方はすでに半年ほど続けさせていただいて、あるメーカーさまが持っている商品ブランドのInstagramとTwitterを運用しています。いわゆる「中の人」ですね(笑)
投稿内容を考えて作り、投稿後のレポーティング・改善点の検証など、まるごと全部やらせていただいています。
ー ランサーユニットの魅力はどういう点に感じていますか?
今お話した案件って、最初はプロジェクトの一部のディレクションだけを担当していたんです。2〜3カ月ほどしてから、SNS運用を全部お願いしたいと言ってくださって。はじめは業務量的に少し慌てたんですけど、そう言ってもらえたことがすごくうれしかったんですね。それを受けて、メンバーを増やしてチームを組み、受託させていただきました。その結果、引き受けられるボリュームも増えましたし、とても感謝しています。
そのとき感じたのは、いきなり一人のフリーランスにすべてを任せるのは心配だろうな、ということです。経歴や実績は確認できても実際の力量は分からないし、少しリスクがあるじゃないですか。企業側からすると、とりあえず試してみることができるのは安心ですよね。
フリーランスの立場からしても、大きな企業さまの案件を獲得するのは簡単ではないので、ランサーユニット経由だからこその利点だと思います。信頼を得られれば、個人でも大きな案件を任せていただくことができます。ランサーユニットの存在は、企業さまにとってもフリーランスにとっても、お互いに魅力があると思います。
ー 矢野さんのこれからの目標を教えてください
独立した当初は、一人で自由にやっていければいいかなと思っていました。でも、いろいろなメンバーと一緒に取り組むなかで「やっぱりチームで仕事をするのは楽しい!」と思うようになって。だから今後はチームで稼働できるメンバーをもう少し増やしたり、もしくは社員として雇用して“会社”として成長を目指したりするのも楽しそうだな、と考えています。大変そうですけど(笑)
個人事業主として活動していると、税金や保険が高くなったり、いろいろな不安があったりします。
周りにいるフリーランスには、雇用のほうがいいか、自由なほうがいいのか、迷っている方もいます。私は思いきって法人化しましたが、そこにハードルの高さを感じる人は多いですよね。だから、身近な方と一緒に会社としてやっていけたらいいなぁ、と思うことがあります。
でもすぐにと考えているわけではないので、とりあえず今はSNS運用の案件をもっとたくさん受託して、チームでの仕事を増やしていきたいです。
ー 企業さまに向けてひとことメッセージをお願いします
先ほどのお話からつながりますが、企業さまからするとフリーランスに対して少し心配な部分をお持ちだと思います。でもランサーユニットの場合、デジタルハリウッドのスタッフが面談を通して具体的な実績や人となりを把握したうえで紹介してくれます。
お互いによく知らないまま出会うのではなく、きちんと介在して提案してもらえることで、フリーランス導入のハードルがぐっと下がると思います。ぜひ気軽に導入していただきたいですね。
取材・文/BBQ-john.inc 篠田由美子